数字の読み方と原典の凡例
このページは原典を読んで確かめたことと、確かめていないことを分けて書いています。
被害額の単位
「水害統計基本表」の3種と「表ー3 市区町村別水害被害」は千円です。公共土木施設水害統計基本表と公益事業等水害統計基本表は、表の右上に単位の行があります(原文のまま):
(単位:千円)
(単位:千円)
全角の括弧と半角の括弧が年によって混ざっています(原典のまま。揃えていません)。一般資産等水害統計基本表は列の見出しの中に単位が入っています(一般資産等被害(千円)/水害区域面積(㎡)/被災家屋棟数(棟))。表ー3 も列の見出しの中です(被害額合計(千円))。
「表ー2 都道府県別水害被害」だけは百万円です。表の右上に(原文のまま):
(被害額単位:百万円)
国土交通省の報道発表資料「令和5年の被害の概要」の都道府県別の表も(単位:百万円)です。単位を取り違えると1000倍ずれます。このサイトは表の見出しに必ず単位を出しています。
同じ市区町村に複数の行がある理由
水害統計基本表では、同じ都道府県・同じ水害事象・同じ川・同じ市区町村の行がいくつも並びます。原典の調査の説明(原文):
土石流等の水害被害を対象に、個人・法人が所有する各種資産、河川・道路等の公共土木施設及び運輸・通信等の公益事業施設等に発生した被害について、規模の大小を問わず1件1件その実態を調査している我が国唯一の統計
公共土木施設については、原典は調査事項を「被災施設、災害復旧査定額等」と書いています(調査の概要(別のタブで開きます))。つまり明細の1行は被害の1件(被災した施設・箇所ごと)です。
実際に数で確かめました。令和5年・北海道・融雪(3.28)・河川海岸以外の当別町は道路の被害が9行あり、その和(274+365+1,004+274+182+213+182+547+182=3,223千円)が、原典が置いている合計の行(3,223千円)と一致します。
このサイトは行をまとめていません。原典の行をそのまま並べています。合計が必要なときは原典の合計の行(都道府県ページ・水害事象ページ・表ー3)をご覧ください。
「合計」の行の入れ子
水害統計基本表の 合計 は、キーの列の後ろから埋まります。埋まった本数で段が決まります。
| 異常気象名 | (水害発生年月) | 水系・沿岸名 | 河川・海岸名等 | 市区町村名 | その行の意味 |
|---|---|---|---|---|---|
| 名前 | 日付 | 名前 | 名前 | 名前 | 明細(被害の1件) |
| 名前 | 日付 | 名前 | 名前 | 合計 | その川の合計 |
| 名前 | 日付 | 名前 | 合計 | 合計 | その水系の合計 |
| 名前 | 合計 | 合計 | 合計 | 合計 | その水害事象の合計(都道府県ごと) |
| 合計 | 合計 | 合計 | 合計 | 合計 | その都道府県の合計 |
親子は「行の順」と「キーの前方一致」の両方で決まります。順だけで決めると、合計の行の次に来る別の川の明細を足してしまいます(最初に書いたときは実際にそうなり、1,233件が合わないと出ました)。
合計の行は省略されることがあります。明細が1行だけの川には河川計の行がありません。
同じ水系・河川の明細が2つ以上の塊に分かれ、塊ごとに合計の行が置かれることもあります(令和5年・北海道・豪雨 10.05-10.09 の 海辺川/海辺川には河川計の行が2本あり、366,360千円と56,892千円です)。分けている理由は原典に書かれていません。このサイトは1つにまとめていません。
この入れ子で17,779本の合計の行を、その直下の子の和と突き合わせました(検算だけに使い、結果はページに出していません)。17,635本が一致、144本が一致しません。一致しないぶんは原典の中での食い違いです。たとえば令和5年・静岡県・豪雨及び台風第2号(05.30-06.05)の湯日川は、水系計が63,423千円、河川計が63,131千円で、明細3行の和は63,423千円です(河川計が292千円少ない)。原典自身がこう書いています(原文):
統計表において、合計欄の計数が各構成項目の計数の合計値と一致しない場合があるが、これは四捨五入の関係による。
(利用上の注意(国土交通省)(別のタブで開きます))このサイトは原典の値を直していません。
「0」と空欄の意味
原典にこの表の凡例(0 や空欄の意味を説明する文)は見当たりません。調査の概要・利用上の注意・集計推計方法のページを読み、ファイルの中の注記も探しましたが、記号の凡例はありませんでした。用語の解説は原典のページで「調整中」と書かれています(実測(別のタブで開きます))。
実測で分かっているのは次のことだけです。
- 明細の行は被害の1件なので、その被害に当たらない区分の列には数値の 0 が入っています(たとえば道路の被害の行では、河川・海岸・砂防などの列が 0)。
- 原典のExcelの表示書式(
#,###)では 0 が空白に見えますが、セルの値は 0 です。このサイトは 0 と出しています。 - 原典 表ー3 に行が無い年は、空欄で出しています。「その年の被害が 0 だった」という意味ではありません。0 で埋めていません。
「0 が被害なしを意味するのか、調査対象外を意味するのか」は原典に定義が無いので、このサイトは決めていません。
原典に定義が無い記号・コード
- *** — 一般資産等水害統計基本表と公益事業等水害統計基本表の 河川等種別 の列、および「その他の異常気象」の (水害発生年月) に出ます。原典に定義が見当たりません。このサイトは原典の字のまま出し、「意味は原典に定義が見当たりません」と添えています。0 や「不明」に置き換えていません。
- 浸水・土砂区分 — 令和3年の一般資産等水害統計基本表にだけある列で、値は 1 か 2(または空欄)です。原典に定義が見当たりません。数量ではなく区分のコードなので、検算の対象から外しています(この列を足すと525本の合計の行のうち391本が合わなくなります)。
原典の 河川等種別 に実際に出る値は、一級・直轄 一級・指定 一級・普通 一級・準用 二級・二級 二級・普通 二級・準用 準用・準用 準用・普通 普通・普通 沿岸・海岸 *** 合計 です(5年ぶんを数えた実測)。水害原因 は 内水 窪地内水 有堤部溢水 無堤部溢水 破堤 洗掘・流出 高潮 波浪 土石流 地すべり 急傾斜地崩壊 その他 合計 です。これらの語の定義も原典の用語の解説が「調整中」のため確かめられていません。
(水害発生年月)に年が入っていないこと
原典の (水害発生年月) の列は 01.24-01.26 のような月日の範囲の文字列で、年が入っていません。年は提供分類(「令和5年水害統計調査」)の側にしかありません。このサイトは年をページの側に出しています。
この列は、文字列のセルと数値のセルが混ざっています。令和5年の公共土木施設水害統計基本表では、20,217行のうち85セルが数値(3.28 のような小数。表示書式は #.##)で、残りは文字列です。そのため、原典の中で先頭に 0 が付く字(01.24-01.26)と付かない字(3.28)が混在します。揃えていません。原典のコード表(表ー47)の側は全部が文字列です。
年によって列が違うこと
一般資産等水害統計基本表は、年によって列の数が違います。令和3年だけ 浸水・土砂区分 の列があります(2,758セルに値)。年をまたぐ1つの表を作っていません。
公共土木施設水害統計基本表(16列)・公益事業等水害統計基本表(21列)・表ー2(33列)・表ー3(25列)は、令和元年〜令和5年の5年で列の見出しが完全に同じことを生成のたびに突き合わせています(違えば生成が止まります)。だから都道府県ページと市区町村ページでは年を縦に並べています。並べているだけで、差や増減は計算していません。
原典が数値を訂正していること
原典は水害統計の数値をたびたび訂正しています(新旧情報(別のタブで開きます)の原文より):
「平成27年水害統計」~「令和元年水害統計」の数値等について、令和4年8月1日に修正しました。
「平成14年水害統計」~「平成21年水害統計」及び「平成26年水害統計」~「令和3年水害統計」の基本表について、令和6年9月18日修正しました。
そのため、同じ年について、公表時期の違う2つの数字が原典に並んでいます。このサイトは e-Stat の Excel(新しい方)を出しています。
実際に確かめました。国土交通省の報道発表資料「○年の水害被害(額)の概要」PDF の「3.都道府県別水害被害額」(百万円)と、e-Stat の Excel「表ー3」(千円)を、47都道府県+合計の48件×4年=192件で突き合わせた結果です(令和4年の概要PDFは原典の一覧に見当たらないため4年ぶん)。
| 年 | 一致 | 一致しない |
|---|---|---|
| 令和元年 | 26 | 22 |
| 令和2年 | 48 | 0 |
| 令和3年 | 48 | 0 |
| 令和5年 | 48 | 0 |
令和2年・令和3年・令和5年は48件すべて一致します。令和元年は22件が一致しません。令和元年の概要PDFは2021年3月31日公表で、上の令和4年8月1日の訂正の前のものです。e-Stat の表ー3 の公開(更新)日は2022年8月10日で、訂正の後です。一致しないのが正しく、こちらで合わせてはいけません。このサイトは Excel の値を出しています。
表ー2(百万円)と表ー3(千円)の関係
同じ都道府県・同じ年について、表ー2 の被害額(百万円)と 表ー3 の都道府県合計(千円)はほぼ同じ値です(235件のうち233件で、千円に直すと完全に一致します)。残り2件は1〜3千円ずれています(令和元年の福島県、令和2年の熊本県)。原典自身が「四捨五入の関係で一致しない場合がある」と書いているとおりです。このサイトはどちらも原典の値のまま出し、片方でもう片方を直していません。
表ー2 のセルには百万円単位の小数(たとえば 1319.692)が入っています。原典のExcelの表示書式は小数点以下を出さない設定(#,##0)なので、Excelの画面では 1,320 に見えます。このサイトはセルに入っている値の桁をそのまま出しています(倍精度の計算誤差で現れる 196.16899999999998 のような末尾だけを、千円単位=小数第3位で止めています。これが値を変えていないことは、全セルが 0.001 の整数倍であることを生成のたびに確かめて裏づけています)。
死傷者数の出どころ
死者・行方不明・負傷者の数は、原典「表ー2 都道府県別水害被害」の列です。このサイトは原典の数のまま出しています。増減も率も作っていません。水害統計基本表(市区町村別の明細)には死傷者の列がありません。
原典の概要PDFの本文にも死者・負傷者の数が出てきますが、そちらは消防庁が公表した別の資料の数です(PDFの注の原文):
死者数は、「令和5年7月15 日からの大雨による被害及び消防機関等の対応状況(第23 報)」(消防庁作成)の数値を使用しており、風害等によるものを含む数値である。
出どころが違う2つの数を混ぜないため、このサイトは概要PDF本文の死傷者数を載せていません(表ー2 の列だけを出しています)。黙って落としたのではなく、ここに書いています。概要PDFは原典(令和5年の被害の概要)(別のタブで開きます)で読めます。
被害額に入っていないもの(原典の原文)
水害被害額には、風害による被害、人的損失、交通機関の運休などによる波及被害、被災した企業の部品・製品供給機能、本社機能等が損なわれることによる他地域の企業への影響等に係るものは含まれていない。また、一般資産については被害額そのものを聞き取った結果ではない(調査方法については「参考:水害統計調査の概要」を参照)。なお、四捨五入の関係で、内訳の合計と水害被害額が一致しない場合がある。
一般資産の被害額の作り方(原典の原文の一部):
一般資産の被害額については、国土交通省水管理・国土保全局において、一般資産水害統計調査調査票の数値を基に、被害率等の係数を用いて、次の計算式により「家屋被害額」、「家庭用品被害額」及び「事業所資産被害額」等を算出している。
公共土木施設の被害額については、国土交通省水管理・国土保全局において、公共土木施設水害統計調査調査票の数値の合計額に、補助事業分及び直轄事業分の災害復旧事業費を加算し、算出している。
(集計・推計方法(国土交通省)(別のタブで開きます))つまり被害額は「実際に支払われた金額」でも「聞き取った被害額」でもなく、調査票の数量に係数をかけて算出した額です。
市区町村名とコードについて
原典に市区町村コードの列はありません。このサイトはコードを作っていません(名前から推測して振り分けることもしていません)。URLの番号(たとえば /city/01-003/)はこのサイトが振った通し番号で、全国地方公共団体コードではありません。
市区町村名は原典の字のままです。直したり揃えたりしていません。市区町村のページは(都道府県名、市区町村名)の組で作っています。原典が年によって違う字を使っていれば、別のページになります。
水害統計基本表の明細の行に出る市区町村が表ー3 に無いことがあれば、生成を止めるようにしています(黙って落とさないため)。令和元年〜令和5年の5年ぶんでは1件もありませんでした。
収録と、収録していないもの
収録は令和元年〜令和5年の5年ぶんで、使った原典ファイルは44本です(一覧)。
- 平成5年〜平成30年の水害統計基本表も原典にありますが、収録していません。読めるかどうかを確かめていません。
- 令和6年は、原典にあるのが概要PDF 1件だけで、水害統計基本表がまだ公表されていません(2026年10月24日に一覧の1,661件を確認)。
- 表ー1・表ー4〜表ー46と経年諸表(水系別・河川等種類別・水害原因別・明治以降の推移など)は収録していません。
- 水害事象ごとの全国の合計は出していません。原典は「表ー10 異常気象別水害被害」で公表していますが、このサイトはその表を収録していないので、こちらで足して作ることはしません。